あなたはお子さんにどんな大人になって欲しいですか?
一人の人格を独り立ちまで約20年間、育て上げるのは大仕事。
親が人間的に一回りも二回りも成長するのもうなずけます。
今回のテーマは「育児は育自ってどういうこと?育児を通して人生は明るくなっていくの?」ということです。
日々は本当に大変で、育児にネガティブな思いも出てくるかと思いますが…。ぜひ『育児は育自』という言葉からポジティブな”希望”を見出してくださいね!
もくじ
『育児は育自』とは?
『育児は育自』とは「育児を通して親自身が成長していく」という意味で広く使われる言葉です。
医師や助産師、自身の親から伝えられることが多いようですね。
『育児は育自』の捉え方
様々な方の捉え方を見てみると、『育児は育自』という言葉は大きく2通りの受け止められ方をされているように思います。
- 「子どもを育てることを通して、いつの間にか自分自身が育っていく」と、気持ちを楽にしてくれる言葉として捉える人
- 「親が忍耐して成長しなければ子どもは育てられない」と、自分を追い込む言葉として捉える人
いずれにせよ、子育てと親育ては一体のものであることは間違いありません。下↓にバランスの良い解釈を私なりにまとめてみました。
『育児は育自』の捉え方
長い子育てを、子育て初心者として、子どもと一緒に一歩一歩成長していこう(自然と成長させてもらえるし、意識的にも成長していこう)。
子どもは、親の成長との相乗効果ですくすく成長していく。
親自身も、人として一回りも二回りも大きくなって、人生がより豊かになっていく。
そもそも大人だって成熟しているわけでは全くないので、子育て初心者として(さらには人生の途中を歩む者として)、子どもと一緒に成長していくという考え方はとても自然ですよね!
とはいえ実際、毎日ハードです。
これでどんなふうに成長して、どんなふうに人生を豊かにしていけるんでしょうか?
『育児は育自』で幸せが多い人生になる|ストレスは少なくなる
親は育児を通して「人としての器が大きくなる」ことで、少しずつ、私生活においても仕事においてもストレスを感じにくく幸せを感じやすくなっていきます。
器自体が大きくなることで、仕事の成果も出やすくなっていくことも多いでしょう。
下↓は育児を通して親がどのような成長をよく感じているのかをまとめたもの。いずれも私生活にも仕事にも大きな好影響をもたらす、本質的な資質ですね。
育児を通して感じることが多い成長
- 人格的に成長できた
- 視野が広がった
- 自分や他人に対して、良いことも悪いことも肯定的に受け入れられるようになった
- 他者とより温かく信頼感ある関係が築けるようになった
- 自分の生き方を改めて考えられた
参考:村本茉由「子育てを通じた親の成長と親の成長に関連する要因についての展望」
参考:寺薗さおり「子育てによる親役割達成感と親の心理的な発達との関連性」
『育自』をはかどらせるポイント
子育てしてる親、みんながみんなそんなにすごい成長するわけじゃないと思いますが…?
育児を通した成長の大小に関わる要素として、少なくとも以下の2点は非常に重要なポイントになります。
『育自』をはかどらせるポイント
- 子どものありのままを受け入れること
- 子どもの感情や性質、親として取るべき行動がわからず、悩み、自分を修正していくこと
▼ こちらの論文の抜粋をご覧いただくと、理解が深まります!
親としての成長には子どもとの衝突を繰り返し,育児のやり方について悩んでは修正を繰り返していくことによって,子ども自身を受容し,そうしてやがて自身の成長に繋げていく
引用:村本茉由「子育てを通じた親の成長と親の成長に関連する要因についての展望」3ページ中盤
ポイント①子どものありのままを受け入れること
一人の人格であるあなたの子どもの、ありのままを受け入れるのが育児・育自のポイントです。
- 理由
- ・ありのままの子どもを受け入れ向き合わずに、自分の常識を押し付けると、考え方の成長がないから
・子育てに正解はなく、子どもと親の数だけ子育てはあるから
ネットや子育て本に溢れた情報、漠然とした一般論、無責任な周囲の意見に振り回されるよりも、あなたの子どものありのままをよく見て受け入れることが、一朝一夕にはいかないかもしれませんが全ての根本なのです(現代の子育てでよく言われることでもあります)。
ポイント②子どもの感情や性質、親として取るべき行動がわからず、悩み、自分を修正していくこと
子どもが何を思いどうしてそうなるのかわからず、ときにぶつかり合い、親としての考え方や振る舞いを修正し続けていくことで、成長が生まれます。
この親自身の修正作業を繰り返すことで、子どものありのままを受け入れられるようになっていくのです(ポイント①)。
想像してみてください。人一人、ありのままを受け入れ愛していくのは並大抵のことではないですよね?
子どもと向き合う日々は、単なる忍耐なんかじゃない。育児の厳しさを通して人として本質的に成長し、親自身の世界を豊かにしていく日々だと言えるでしょう。
書籍レビュー『育児=育自 オワコンを自覚している親ほど子は伸びる』著OTSU
最後に、育児は育自について調べていると必ず検索結果に出てくる本、『育児=育自』をレビューして終わりにしますね!
『育児=育自』は買いか?
非常に買いだと思います!
私はKindleのお気に入りフォルダに保存していて、OTSUさん(あるいはOTSUさんのおじいさん)なんて言ってたかなぁ?と時々読み返してます。
『育児は育自』を読むとどうなれるか
- 親が古い価値観で無意識にやってしまっていることを咎めてくれるので、親としての意識改革、成長のきっかけになる。
- 枠にはめた子育てではなく、現代的な「その子に合った子育て法」「変化の激しい時代を生き抜ける子育て法」が学べる。
- 実践的な関わり方が満載なので、子どもが健全にグングン発達するための引き出しが増える。
全5章のうち、1章2章の内容は他の育児本とも共通する部分が多いかもしれません。
ですが、「親はオワコン」という切り口はとても考えさせられますし、現代の子育てにおいて非常に大事な考え方がわかりやすく書かれているので読む価値アリです。
3章だけでも読む価値アリ!
あなたが他の育児本をたくさん読んできた場合でも心からおすすめできるのが3章です。
3章はOTSUさんの本でしか読めません。
明治生まれの曽祖父・曾祖母のOTSUさんとの接し方が愛に溢れている上に、現代に通じる実践的で本質的な子育て(ひ孫育てですが)であり、感動しながら読み進めてしまいました…!
▼ 一部抜粋
曽祖父は、私を育てるにあたり「明治生まれの私が昭和の新人類を育てられるのか?」「いかなる時代でも普遍的なこと、人としての在り方だけを伝えよう」と、愛情たっぷり一緒に過ごした9年間にすべてを込めてくれました。
引用:OTSU「育児=育自」
『育児=育自』の内容
タイトル | 『育児=育自 オワコンを自覚している親ほど子は伸びる』 |
著者 | OTSU |
著者紹介 | 人財コンサルタント。教育業界でも多数の公演を行っている。 |
概要 | 「親の価値観は子育てに通用しない。親はオワコンである」という視点で、現代の育児において親がどのような考え方で子どもと関わり成長していけばよいのかが書かれている。 |
注意点 | ・既に様々な子育て本を読んでいる人にとっては、真新しい内容は少ないかも。 ・切れ味鋭く持論を展開しているので、鵜呑みにしすぎたり、反発したりしてしまう人は注意が必要。 |
まとめ
『育児は育自』という言葉の意味と、どのように親が成長していくのかについてお伝えしてきました。
まとめ
- 『育児は育自』とは「育児を通して親自身が成長していく」という意味
- 子育て初心者である親は、子どもと一緒に一歩一歩成長していけば良い
- 子育てを通して人間的な器が大きくなることで、ストレスが減り、幸せは増え、人生が豊かになる
私も子育て真っ只中。この記事を書きながらまた親として一歩成長できた思いです。
お互い子育て頑張っていきましょう!
▼ 子どもは大人をよく観察しています。子どもが大満足しながら発達する”大人のマネ遊び”もぜひお役立てください!